展示会の強化書

展示会ブースの企画・装飾・デザイン・運営など展示会にまつわるプロセスのノウハウ提供ナンバーワン!展示会の狙いを強化する「強化書」です。

展示会ブースはペルソナを設定することで真の課題解決型コミュニケーションが実現できる

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展示会ブースの企画にあたってペルソナを設定する効果は非常に大きいと言えます。というより、真に課題解決型のブースをつくろうと思った場合、ペルソナの設定なしに実現は難しいと言えるでしょう。

 

展示会ブースづくりにあたって必要なペルソナ設定の方法と、考えるためのフォーマットをこの記事では紹介します。もちろん、展示会以外のBtoBマーケティングにおいても応用できるような内容です。

 

 

フォーマットの入手

 

<展示会のペルソナ設定>フォーマットはこちらの1枚です。

 

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フォーマットの送付を希望される方は以下のgoogleフォームより必要事項を記入のうえご依頼ください。(送付先、必要フォーマットNo.等)

追ってメールにてお送りさせていただきます。

 

docs.google.com

※同業等、場合によってはフォームのご提供をお断りさせていただく場合がございますので予めご了承ください。

※出展者様のご利用をイメージしていますが制作会社様・代理店様・デザイナー様にもご利用いただけます。

 

 

ペルソナとは何か

 

マーケティングに馴染みのない方は初めて聞くワードかもしれません。

一般的な「ターゲット」と呼ばれる領域がありますが(例えば30代男性、首都圏在住の女子大生、など)、そこから絞り込み個人にまで落とし込んだ架空の人物像のことを「ペルソナ」と呼びます。

 

マーケティングの世界をはじめ、企業経営をとりまく諸々の世界でペルソナを考えることは一つの手法として一般化していますが、展示会コミュニケーションの世界ではまだまだ一般化していないように見受けられます。

 

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ターゲットが20代男性、30代女性といった広い範囲を示すことが多いのに対し、ペルソナは個人の性質や嗜好なども具体的に設定しリアリティを持たせます。

 

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なぜペルソナを設定するのか?、その効果は?

 

展示会においてもターゲットを深掘りした詳細なペルソナを設定することは効果的です。そこには3つの目的があります。

 

  • 顧客思考からの課題解決型コミュニケーションを実践
  • 詳細な顧客イメージを内外の関係者と共有
  • 企業の持続的成長につながる顧客を探す

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顧客思考からの課題解決型コミュニケーションを実践

展示会ブースは課題解決型であることが来場者を捕まえ効果的な接客を行うための基本です。しかし、課題解決型のブースをつくるにあたって曖昧な顧客像では課題が何であるかといった定義や、どうなれば解決したと考えるのかといった定義も曖昧になります。

 

先に挙げたような20代男性、30代女性といったセグメントのざっくりしたターゲット。この言葉からは、それぞれの人がどんな行動を取って、行動のなかでどんな課題を感じるか想像しようがありません。いや、想像はできるのかもしれませんが、一体何通りのパターンを考えればよいのか見当もつかないうえに、人によってバラバラな想像をしてしまいます。

 

例えば・・・20代男性がスマートフォンの利用について感じている不満は何ですか?と質問したとして、相手の立場が何もわからなければ具体的に想像できませんよね。そこにリアリティがないのです。しかし、ここに20代の新卒社会人という属性を一つ付与するだけでどうなるでしょうか?、まったく違う解釈が想像できそうです。このようにターゲットをより詳細に絞り込み、仮説の個人とも言える段階まで属性や性質を付与するのがペルソナです。

 

ペルソナは非常にリアリティがあります。リアリティがあるということは、その人の身になってシチュエーションが想像しやすいということになります。20代男性の気持ちは想像がつかなくても、新卒社会人で地方から親元を離れて初めて東京で一人暮らしをする20代男性の気持ちは想像がつくわけです。

 

「相手の気持ちになりましょう」という言葉は、そもそも相手の立場を理解できないとはじまらないのです。課題解決型を実践するのであれば、そもそも課題の正体が何であるのかリアリティある顧客になりきって考えることからはじまるのです。

 

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詳細な顧客イメージを内外の関係者と共有

既に想像がついていると思いますが、ターゲットという曖昧な状態ではチーム内外でそのイメージを共有しようとしたときに、まったく異なるイメージやアプローチ方法を思い描いてしまう懸念があります。

 

「誰に対して」「何を」「どう届けるか」を考えることが展示会に限らずコミュニケーションの大前提です。しかし「誰に対して」が曖昧なイメージでは、当然「何を」「どう届けるか」も具体的になりません。

 

ペルソナを設定することはチーム内外で「誰に届けるのか」という明確なイメージを共有し、戦略にブレを無くす効果があるのです。

 

企業の持続的成長につながる顧客を探す

あなたの企業にとって望ましい顧客とはどんな顧客でしょうか?一般的には売上や利益率の大きな顧客が挙げられ、そこでよく紹介されるのはパレートの法則(80:20の法則)ですが、この考え方とは少し異なります。

 

それは売上上位の顧客が必ずしも自社に利益をもたらし続けてくれるわけではないという事実です。自社が成長し続けるために、最も望ましい顧客像とは例えば顧客ロイヤルティ指標LTV(ライフ・タイム・バリュー)が測る基準になるのかもしれません。

 

ペルソナの設定はターゲット像をより明確にしたうえで適切なアプローチ策を採るという行動につながりますが、逆に展示会においてはそもそも自社にとって望ましい顧客像を設定し、その顧客と出逢うための場を作るという方向から考えることもできます。

 

これはマーケットインとプロダクトアウトの交点を探すような作業なので難解でもあるのですが、それでもプロダクト・マーケットのどちらかに寄りすぎず企業の持続的成長を狙うにあたっては効果的な視点だと感じています。ちょこちょこ、自社基点のテーマと顧客基点のテーマが入り混じるのはそのためです。

 

自社にとって自社の持続的な成長を促してくれる顧客と出逢う、その目的を果たすためにもペルソナ設定は機能します。

 

BtoBマーケティングにおけるペルソナ+展示会独自の要素

 

展示会をはじめとするBtoBマーケティングの分野においては、ペルソナを設定するだけでは情報が不足しているため、以下に挙げる3つのペルソナを考えることで不足を埋めていきます。

 

  • ペルソナ
  • 組織ペルソナ
  • 関与者ペルソナ(組織内キーパーソンとフロー)

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BtoBの世界に身を置いている方にはわかりきったコトですが、BtoBマーケティングは基本的に意思決定までのプロセスが複雑です。

 

関係者が多くペルソナ個人だけで完結できるケースは少ないでしょう。特にここ最近は案件の長期化(受注までの期間が長期化している)という傾向が強くなっているようです。そのためペルソナ個人のことだけを想定していたのでは、案件化までのプロセスを考えると適切ではありません。

 

展示会はマーケティングの全体像を俯瞰してみたときに強力な一つの基点です。だからこそ、他のマーケティング施策との整合性が必要であり、整合性を考えるにあたっては組織ペルソナと関与者ペルソナを考えることが有効に働くのです。

 

それでは、具体的にフォーマットを活用してどのように①ペルソナ、②組織ペルソナ、③関与者ペルソナを検討していけばよいか追いかけていきましょう。

 

①ペルソナの設定方法

ここからの作業は複数人で検討することをオススメしています。

 

さて、まずはペルソナの設定方法から。ペルソナはとにかく具体的な人物像にまで落とし込む作業です。ちなみにペルソナ・組織ペルソナ・関与者ペルソナを設定する順番は特になくすべて同時に考えていってください。ある程度選択肢の少ない項目がありますので、そこを手掛かりに他の項目を埋めていくイメージです。

 

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最も効果的なペルソナ像を考えるにあたって、以下のような人物をイメージすると課題解決型コミュニケーションを考える基点になります。

 

  • もっとも自社のことを求めてやまない顧客
  • 強い痛み・苦しみを抱えている顧客
  • 痛み・苦しみの正体に気付いていない顧客

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このように、「課題を抱えている」あるいは「課題を言語化できていない」顧客に対して解決策を提示するという方法が展示会では効果のあがるコミュニケーション方法です。

 

では、課題を抱えている顧客像を具体的に掘り下げていきましょう、具体的に考えるのは以下のような項目が検討事項ですが、人物像を明確にするにあたって取捨選択はそれぞれ考えてみてください。

 

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■リアリティを持たせるコツ

  • 写真を探す(イメージに近いものをネットのフリー素材から拾ってくるなど)
  • 現実に存在しうる名前をつける。リアリティが増す。(展示大郎みたいな名前はNG)

 

「現実に存在する人」というリアリティを付与するためには写真であることが最もイメージしやすいです。また、名前も現実的な名前をつけましょう。

 

こういったケースでよくある明らかに偽名とわかるような名前(展示太郎など)は、リアリティを損なってしまい「顧客になりきる」作業をするときの阻害要素となります。展示太郎さんの気持ちにはなれませんよね。

 

■注意点

「自社にとって望ましい顧客」と「自社にとって都合がよい顧客」は同一ではないということです。

 

自社にとって望ましい顧客像を考えていった結果、ありえない思考回路をするようなペルソナができあがることがあります。こんな人がいたらイイなと現実離れしたペルソナ・理想化したペルソナになってしまわないように注意を払ってください。

 

ペルソナができあがったあとに、「そんな人いないでしょ」と明らかにわかるようなペルソナでは、当たり前ですが成立しませんよね。

 

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組織ペルソナの設定方法

組織ペルソナはペルソナのバックグラウンドにある情報です。

 

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ペルソナの思考と組織ペルソナの思考は相互に関係性がありますが、若干ズレているケースもあります。この感情のズレが存在するか否かは一定の仮説を立てておいてください。

 

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ここでもペルソナの設定時と同様にネットからフリー素材の写真を拾ってくるなど、リアリティある内容になるように工夫しましょう。(リアリティを持たせること自体が目的ではないので、そこは間違えないようにする必要がありますが・・・)

 

ペルソナと組織が抱えている痛み 

さて、ここでペルソナと組織ペルソナがかかえている強い痛みについて考えを進めてみます。

 

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ペルソナと組織ペルソナは、一体どんなことに痛みを抱えているのでしょう。耐え難い苦しみが大きければ大きいほど、行動に移ったときの推進力は大きいでしょう。それが言語化できていない、潜在的に抱えている苦しみであれば尚のことです。

 

ペルソナの痛みや苦しみを考えるにあたってはフォーマット【1-3:業界分析】の価値システム・競合分析が参考になります。ペルソナを顧客群の領域に置いて考えてみましょう。

展示会ブースで打ち出す自社の強みとは?、自社ビジネスを分析して掘り当てる - 展示会の強化書

 

また、ペルソナが抱えている痛みと組織ペルソナが抱えている痛みは同一のものかどうかについても考えてください。もちろん、同一のケースもありますのでその場合はシンプルに記入ください。ペルソナと組織ペルソナの痛みに若干のズレがある場合には、その内容を明確にしておいた方がコミュニケーションの戦略が立てやすくなります。

 

考えられるケースとしては、組織ペルソナの痛みが原因となってペルソナの痛みが誘発されているという状況です。このような状況の場合には「課題」「問題」といった分け方で定義すると体系化しやすくなります。

 

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これは、言葉の正しい意味合いということではなく、あくまで痛みを分類するために言葉を使い分けているだけです。別に問題⇔課題というワードでなく別のモノでも機能しますので、わかりやすい言葉をチョイスしてください。しかし、組織としての課題が原因で、個人(ペルソナ)に問題が起こっていると聞くと理解しやすいですよね。

 

なぜ問題と課題をわけて考えた方がよいのか・・・

展示会ブースでのコミュニケーションは問題に対するアプローチをする段階課題に対するアプローチをする段階があるからです。

 

問題は個人の目の前に起こっているものであることが多く、共感しやすくわかりやすいテーマです。問題に対する解決を訴えかけることは、展示会ブースにおいて痛みを抱える来場者の足を止めるための最もシンプルで効果的な手法です。

 

一方、課題は一見わかりにくいのですが、理性的に検討を進めると解決が必要であることに遅かれ早かれ気付くテーマです。BtoBの検討プロセスは理性的に判断されることが多く、感情だけでは処理されません。展示会ブースのコミュニケーションを段階わけしたときに、必ず課題に対するアプローチも必要になるのです。

 

さて、ペルソナの痛みと組織ペルソナの痛みにズレがあったとするならば、どの痛みに対してどのタイミングで語り掛けることが効果的に作用するでしょうか。

 

このあたりは別の記事でも触れようと思いますが、私は「展示会ブースは感情に働きかけて足をとめ、理性に働きかけて説得する」という場であると感じています。

 

誰の感情に働きかけ、誰の理性に働きかけるのか。ここを押さえるとコミュニケーションの精度が向上します。

 

実は、この痛みを最初に考えるとペルソナや組織ペルソナの中身を考えやすいのです。ただし注意点があり、ペルソナや組織ペルソナが出来上がってくると、当初想定していた痛みとは違う痛みをペルソナが持っていることに気付く場合があります。このときに、最初に仮説立てた痛みに固執しないように注意を払ってください。

あとで浮かび上がってきた痛みとはペルソナを具体化していって実在の顧客像をイメージする過程で浮かび上がったものなので、そちらの方が現実に即しているはずです。ただし、「ペルソナ自体が現実離れしていなければ」という条件はつきます。

 

組織内キーパーソン、フローの設定方法

BtoBの調達にあたっては多くのキャラクターが登場してくるため、その担当者についても一定のバックグラウンドを仮説立てます。フォーマットは4名分ですがペルソナの設定や商材に応じて関係者の増減を検討してください。

 

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しかし、これら関係者すべてに対してペルソナを検討することは多大な労力を要するうえに、もし修正が必要な状況になってしまったら心が折れること間違いなしでしょう。

 

そのため、キーパーソンについては詳細なペルソナまでは落とし込んでいません。役割と基本的な考え方を記入したうえで、ペルソナがあなたの会社の製品導入を社内検討のプロセスにあげるとしたら、どんな質問をペルソナに対して投げかけるか、ということを想定するに留めています。

 

言うまでもなく、これらを詳細に検討する時間があるのであれば、検討するに越したことはないです。ただ、この項目でも最低限必要な情報はカバーできるでしょう。

 

さらに、関係者間で一定の承認フローがある場合にはそのプロセスも記入します。この承認フローについては決裁がフローどおりに進んだとしても、情報の伝達は必ずしもフローに沿わないということは留意しておきましょう。

 

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ペルソナの補強とPDCA

 

ペルソナをより補強させるための手段としてエンパシーマップカスタマージャーニーマップという手法があります。カスタマージャーニーマップについては実行計画への落とし込み段階でカスタマージャーニーマップ展示会編としてアレンジして活用しますが、エンパシーマップについては作業が膨大になるのでここでは触れません。

 

エンパシーマップとはペルソナの行動に関わる6要素(think/hear/see/say/pain/gain)について考えるモノですが、もし作業ボリューム的にペルソナと関与者のエンパシーマップについても検討できるようなら、より強い仮説が立てられるでしょう。特にペルソナの感情は展示会ブースの現場におけるコミュニケーションでは重要な要素です、

 

また、当然ペルソナの設定自体も展示会の前後でPDCAをまわしてください。マーケティング施策の全体像を捉えたときにペルソナをアップデートするタイミングは難しく、すぐに効果が出なかったからといって短絡的に変更することは望ましいことではないのですが、一方で展示会とはリアルな仮説検証の場です。

 

定量的な情報収集がアンケートの数値、WEBサイトのアクセスなどから得られるのに対し、定性的な情報が得られる場は限られています。中でも定性的かつ多くの質の高い意見が集約できるのは展示会という場のもつ良さです。よって、展示会で得られた定性的な知見をマーケティング施策の全体像にアップデートさせることは悪いことではないでしょう。

 

おわりに:ペルソナをどのように活用するか

 

次回の記事では、設定したペルソナをもとに自社の強み・魅力を探す作業になります。展示会ブースの企画はこの段階が最重要ポイントであり、これまでの作業はこの自社の強みを探すための種まきです。そして、強みが見つかったあとは強みを的確に伝えるための手段の構築に入ります。仮説を設定することを恐れずに、そして立てた仮説を振り返ったときに違うと思えば変更することも恐れずに、強み探しにトライしてください。

 

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