展示会の強化書

展示会ブースの企画・装飾・デザイン・運営など展示会にまつわるプロセスのノウハウ提供ナンバーワン!展示会の狙いを強化する「強化書」です。

装飾会社が言う展示会ブース「企画」って、どこからどこまでのことなの?

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展示会の企画シート、ここまでの説明でこんなことを思ったりしませんか?

なんでここまで出展者が考えないといけないの?装飾会社って展示会ブースづくりのプロなんだからもっと丸投げできるんじゃないの?あの会社もこの会社もしっかりヒアリングして企画しますって言ってるよ、と・・・

 

ここで大切なのはそもそもブース装飾会社の言う「企画」とは、どこからどの範囲を指すのか知ることです。

 

何をするかという視点で解体する展示会ブース装飾の流れ

 

展示会ブースづくりの段階は以下のような流れで表現しました。

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しかし、この流れは実は企画シートに沿って進めるとどこで何をするのかよくわかりません。「何をするか」という視点に沿って、展示会ブースづくりの流れを解体すると以下のような流れになります。

 

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1.仮説設定・要件定義

展示会の企画シート、出展の理由・成果設定、ペルソナ、ベネフィットなどを仮説設定し、展示会出展の目的を具体的なイメージとして共有する。

2.コミュニケーションの設計
展示会の企画シート、実施設計編。それぞれで活用するツールや手段の選定と「ねらい」を定める。

3.ツール化
キャッチコピー、パネル、グラフィック、映像など、具体的なコミュニケーションツールに落とし込む。

4.設計、施工
コミュニケーションを実現する空間のあり方を設計し、展示会場の場に落とし込む。

5.運営
コミュニケーションが適切に発生するよう、本番の進行をコントロールする。

 

装飾会社の「企画」とは、どこからどこまでか

 

さて、本来的な意味合いで展示会ブースの企画というのであれば、仮説設定から設計まで(1~4の途中まで)をトータルに構築してこそ企画と呼べるのでしょうが、一般的な装飾会社が差す企画の範疇は3のツール化と4設計、施工の部分です。

 

設計、施工の部分だけで「企画」と言ってしまうケースもあります。狭いですよね・・・もちろん、そうでない会社もあるでしょう。「ウチは仮説設定・要件定義の段階からやっているよ!」という装飾会社・デザイン会社の方は自信を持って他社との差別化を図っていると謳ってください。

 

話しを戻します。
つまり、仮説設定・要件定義、コミュニケーション設計、ツール化の途中までは出展者側でやらないといけないケースが多いのです。しかも、1、2の段階がしっかり固まっていないと、そのあとのツールや空間も纏まらない散漫なものになってしまいます

 

また、展示会でキッチリ成果を出す空間を作り上げるためには、1~2のプロセスを重視しないと成果が上がらないことに装飾会社側が気付いていない場合が多いです。例えばブース装飾をある装飾会社に依頼するときに、依頼にあたってオリエンテーションするときに、1~2に対しての提案を装飾会社側からするつもりでヒアリングしてくる装飾会社は少ないでしょう。1~2は既に「決まっている前提」でヒアリングが行われることが多いです。

 

そして、1~2がしっかり固まっていない状態で出てくるブースの計画は、何を目指しているのか散漫なプランになります。しかし、提案段階でのイメージパースはキレイですし、現実に出来上がったブースもしっかり出来上がっているので、一見成果をきっちり上げるために適切な空間であるように感じますが、現実は思ったほどの成果が出ない、何が悪いのかがわからない、何か違和感がある、ということの原因はココにあります。

 

装飾会社から提出された企画書のなかでこんなフレーズを聞きませんか?
「周囲から際立ち(目立ち)ます」、「快適な接客を実現します」、「洗練された空間です」、「ブランド価値を高めます」、これらは装飾提案の際によく出てくるキーワード(殺し文句)のようなモノですが、あくまでこれらは「手段」です。

 

1~2を実現するために周囲から際立たせる、洗練させる、というプロセスを経るのであって目的そのものではありません。目的を明確に設定できていない状態から出てくる「目立つ」「快適な接客」「ブランド価値の向上」のなんと空虚なことか。なぜ目立つ必要があるのか、快適な接客がどんな成果に繋がるのか、具体的に定義できているから空間に落とし込めるのです。

 

展示会ブースの企画をお願いできるパートナーの得意領域

 

さて、装飾会社でなくとも展示会の装飾をお願いできる会社はイロイロあるでしょう。
以下は1~5の流れのなかでそれぞれの会社が何を得意にしているのかざっとまとめたものです。

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コレも各社ごとの特徴はあるでしょうし、「自分たちはもっとできるよ!」という会社もあるでしょう。ちなみに、装飾系以外の会社と直接取引をしたとしても、実際にブースをつくる際には、取引会社の下請で装飾系会社が入っていることが多いです。

 

装飾会社への依頼で起こり得る課題について知っておく

 

装飾会社は前提条件を疑わない

上記で説明したようなケースと似たようなテーマにもなります。

 

例えば装飾会社へのオリエンテーションでこの製品の特徴は一言で表現すると何ですか?とヒアリングされたとします。

 

ヒアリングの意図はなんだろう?キャッチコピーとして表現するのか、グラフィックとして表現するのか、空間にそのエッセンスを反映するのか、ヒアリングの意図はいろいろえるだろうし装飾会社の姿勢として悪いものではありません。

 

しかし、ここに問題があって、大部分の場合は出展者が一言で表現したキーワードを正しいものであるという認識のもと装飾会社は企画を進めてしまいます。

 

その特徴は本当に製品の本質なの?、その取り上げた本質は来場者にとっても重要なものなの?、その一言をブースに反映することで、本当に集客に繋がるような感情の揺らめきを生み出せるの?

 

前提が間違っていた場合、オリエンしたあとでは取り返しがつきません。幾ばくかのイメージの是正はできても、本質的な要素は最初に共有しておかないと全ての作業がやり直しになってしまいます。

 

装飾会社は、出展者の課題設定(言い換えると前提条件)を、わざわざ疑ってくれません。あなたの課題設定・前提条件は正しいものという前提のもとデザインを進めていくのです、当然ですよね。もし今のパートナーがここから話せる相手なら大切にした方がよいでしょう。

 

前提条件が間違っている場合、どんな良いデザインを提案してもらっても間違った方向に進んでいくだけです。会期前にはとても手応えのあったブースづくりが、いざ本番になるとパッとしない成果だったなら、この状況を疑った方がよいかもしれません。

 

前提条件を間違えたくない、あるいは多くの来場者に気に入ってもらいたい、という想いが出てしまったブースは、誰に向けてメッセージを発しているのかわからない。広い領域を指し示した結果、密度が薄くなってしまい何も伝わらず来場者が通り過ぎていく。展示会場には、このように初期の方向づけを誤ったとしか思えないブースが多数存在しています。


意味不明なキャッチコピー、来場者が聞きたいことではなく自分たちが言いたいことを詰め込んだグラフィック。つまるところ、顧客視点・来場者視点になっていないがため、集客に失敗しているという状態です。

 

そして、その方向づけを明確にオリエンテーションでつけることができれば展示会の成果は上がります。オリエンテーションまでで、展示会成果のほぼ半分は決まります。なぜなら「何を伝えるのか」はここまでで決まっているからで、オリエンテーションから先は「どう伝えるか」という手段を検討する段階に入るからです。

 

装飾会社には「何を伝えるか」は相談できない、相談できるのは「どう伝えるか」、だと認識しておきましょう。

 

その「企画」は「最適」な手段なのかどうか

さて、上記の流れ1~2のなかで大切な部分が一つあります。伝えたいこと、起こしたいコミュニケーションをどのような手段・ツールで実現するのか、という点です。

 

例えば・・・

ある出展者Aはちょと特殊な技術を持つ塗装メーカーです。このメーカーは、他社では塗装が難しいマテリアルに対しても環境や用途に合わせた様々な塗装ができる技術があります。この技術を来場者に適切に伝えていきたい、さあどんな手段を取りましょうか?

 

もちろん、ペルソナの想定やベネフィットの抽出は行ったうえですが、おそらく装飾系の会社などに依頼すると一般的なプロモーションの手段として認知されているような手法を提案されるでしょう。(パネル・チラシ・パンフレット・映像・WEB・プレゼンテーションなど)

 

しかし、ちょっと待ってください。本当にその手段はその技術を展示会の場で最も適切に伝えるための手段ですか?例えば、何種類かのマテリアルに塗装したサンプルを組み上げて大きなサイコロを作ってしまえば目を引くかもしれませんね。あるいは、塗装したカードをトランプにしてノベルティをお渡しするイベントを実施してもよいかもしれません。

 

よく言う「技術の見える化」の一環ですが、このようなアイデアが装飾会社から出てくることは少ないです。装飾会社からは、技術を伝えるために最も適切な手段が提案されるわけではありません。技術を伝えるために自分たちの持っているツールのなかから最も適切な手段、であれば出てきます。自分たちの持っているツール、つまり自分たちの売上げに繋がるツールです。

 

コンサルであれば、そもそもの売上げが「コンサル費」という名目になるので、ツールそのものでの売上は考えていないかもしれません。それも会社によるのでしょう。つまり、各社のビジネスの範疇で売上計上されるモノ以外の提案は出てきにくいということです。言葉にしてみれば至極当然のことではあるのですが、来場者の方向を見たものになっているかというと疑問が残りますね。

 

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だから、どんなツールや手段を使うべきなのかは極力出展者自身で考える方がよいでしょう。ペルソナやモデル接客フローを掘り下げていくと、おのずとその正体が見えてくるはずです。そのうえで、適切な手段かどうか「相談」できるパートナーを作ることを考えましょう。もしかすると、いつも自分のところの製品を購入してくれる馴染みのクライアントかもしれません。その相談相手は来場者の立場を想定できるか、というポイントが重要です。

 

すべての工程をキッチリ押さえられるようなパートナーを探すということも手かもしれませんが、そのような会社は非常に少ないです。また、コスト感も高くなってくることが想定されます。しかし、自分たちが何を大切にして何を目的にして何を成果と考えるのかという点を押さえることができていれば、装飾会社であっても広告代理店であっても、適切にコントロールし展示会の本番に向かえるはずです。

 

ここまで考えないといけないのか、というよりは、ここまで考えるから外注パートナーを適切に活用できるということになります。展示会の企画シートは、出展者であるあなた自身が考えておくべきことを手順に沿って押さえています。ぜひ活用してみてください。

 

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