展示会の強化書

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展示会ブース接客の救世主【トークスクリプトと想定問答集】

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いざ展示会の本番を迎えた!、キャッチコピー・展示物・パネルの準備もバッチリ!と思っていたのに、いざ来場者を前にすると上手く話すことができない、相手の質問にしどろもどろになってしまう、伝えたいことが半分も伝えられない、聞きたいことがほとんど聞けていない・・・そんな失敗はよくあることだ。

 

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そんな展示会ブースの運営・接客の困ったを解決するためのツールとして、用意しておきたい三種の神器が、トークスクリプト、想定問答集、ヒアリングシートだ。これがあれば、基本的に接客は怖くない。そして、展示会を起点にしたセールス活動の先へも適切につなげていくことができるはずだ。

 

まずこの記事では、トークスクリプトと想定問答集という2つのツールについて、どんな目的があり・どんな考え方に基づいて準備をしていけばよいのか考えていきたい。

 

 

 

自社の価値をぎゅっと絞った濃いところ【トークスクリプト】

 

ブースでの接客で感じることはないだろうか。「なんでさっきのお客さんに〇〇の話しができなかったんだろう・・・」「お客さんが来た途端にうまく説明ができなくなってしまう・・・」、これも展示会あるあると言えるだろう。

 

「展示会の接客」とは、あなたが普段行っているビジネスとはまったく異なるコミュニケーションの性質を持っている。普段研究開発をしている方が、いきなり不特定多数へのプレゼンテーションを連続して行うような展示会場に放り込まれる、うまく説明できるケースの方が少ないだろう。

 

営業だから相手と話すことは慣れているよ?、という方もいるだろう。しかし、展示会の接客とテーブルについての営業はこれまた異なっている。普段と同じコミュニケーションをベースに進めようとして、なぜかうまくいっていない、という方も多い。

 

そんなとき、トークスクリプトを事前に作っていることは出展者・来場者側双方に大きなメリットを持つ。トークスクリプトとは、展示製品やサービスの特徴をまとめた簡単なプレゼンテーションだ。文字数にすると200字程度でまとめるとよい。実際に読む場合には、30秒ぐらいで早足気味に読んでしまうとよいだろう

 

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30秒とは、よく「エレベーターピッチ」と呼ばれるショートプレゼンの時間で挙げられる秒数だ。しかし、読んでみるとわかるが200文字を30秒で読もうとすると多少駆け足になる

 

一般的なプレゼンテーションやスピーチにおいて300文字とは1分で読む原稿量として紹介されていることが多い。相手に理解されようと思った場合は「聞き取りやすい」速度で読まないといけませんよ、ということが常識として謳われている。が、少しばかりこの常識は疑った方がよい。実際に読んでみると分かるが、普段の話し言葉と比べたときに1分間で300文字という文章量は、余りにもゆっくりであると感じる人が多いだろう

 

そして、人は早口でしゃべられても案外聞き取ることができるうえに、聞き取ろうと注意を払うため印象にはそちらの方が残りやすい。嘘だと思ったらYoutubeで何でもよいので誰かがスピーチしている動画を見てみよう。ただ見るのではなく、動画の再生速度が変えられるので早くしてみるとよい、1.5倍ぐらいにしても問題なく聞き取ることができるはずだ。

 

さて、トークスクリプトを作成することは出展者側・来場者側の双方にメリットがある。

 

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【出展者側のメリット】

接客の基本となる「台本」が存在する安心感

 

【来場者側のメリット】

課題に沿って「わかりやすく」まとまった言葉で伝えてくれる分かりやすさ

 

もちろん、台本どおりにすべての接客を行うわけではない。来場者の属性や課題は様々であって、来場者に合った対応をすることはもちろんなのだが、その前段として「台本」が存在することで、台本を起点にしながら相手の課題に沿った接客の展開も容易になる。話題が迷子になったときには台本の内容に戻ってまた展開すればよいのだから。

 

トークスクリプトの作り方

 

さて、ではどのようにトークスクリプトを作っていけばよいのだろう。ここで、いきなり200文字に集約しようとしても良い文章にならないことが多い

 

何も手掛かりがないところから突然200文字に集約しようとする、頑張ってウンウン唸りながら文章を完成させる、できあがった文章はうまくまとまっているように感じるのに、相手に話すと何だか反応が悪い・・・

 

これは、文章を集約しようとしたときに、どうしても「自分が言いたいこと」を中心にまとめてしまうためだ。「自分が言いたいこと」と「相手が聞きたいこと」は案外異なっているもの。同じ製品・サービスの同じ特徴を伝えるときにも、「自分が聞きたいこと」か「相手が聞きたいことか」、切り取り方を変えると表現の方法はまったく変わってくる。当然、ここでは「相手が聞きたいこと」を中心に展開する方が伝わりやすい

 

3分メッセージ→30秒トークスクリプトへ

 

そのため、一度自社の製品・サービス特徴を3分メッセージと名付けているフレームに基づいて整理するステップをオススメしたい。

 

■3分間プレゼンテーションの作り方 

www.tenjikaibooth.net

 

3分メッセージは相手の課題の定義からスタートし、その課題がなぜ自社の製品・サービスを活用することで解決するのかという証拠を提示する道筋を踏んでいる。一度、このフレームに沿って自社の製品・サービスを整理しておけば、何をトークスクリプトに組み込み、何をパネルやカタログに落とし込めばよいのかも整理しやすくなるのだ。

 

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3分メッセージは、顧客の課題を定義してから課題の解決→その理由という論理展開を採用している。これはピラミッド構造というロジカルシンキングを活用した説得法で頻出の手法を応用したものなので、相手にも伝わりやすい構造になっている。

 

この3分メッセージから、顧客のことを想像しながらぎゅっと絞って200字に集約する。既にベースになっている資料があるので、まったく何もない状態から考えるよりもスムーズに考えることができる。

 

ゴールから逆算する想定問答集

 

トークスクリプトに沿って接客を展開すると、相手の課題や属性に応じて様々な質問が挙がってくるだろう。そんな質問に対応するために想定問答集(Q&A)をつくる場合も多い。

 

ただ、いろんなケースを想定して詳細な想定問答集を作っても意味がないし、そもそもスタッフが覚えきれるものではない。運用されない想定問答集など作っても何の意味もないので、存在することに意味のある想定問答集にしていただきたい。

 

カンタンな作り方を紹介しよう。①課題のある顧客が自社製品・サービスの導入にあたって障壁となりそうな要素のうち、②とっさに質問されたときにスタッフごとで対応や判断が分かれるものを中心に想定問答集を制作すれば、問題ないだろう。

 

そのほかの質問はある意味で本筋から外れたものであるので、何も展示会ブースで回答できなくともよい。「お調べして改めてご連絡差し上げます」でもよいわけだ。その来場者にとって重要な質問であるならば、改めて連絡したタイミングを起点に関係を深めていくこともできるし、そこまで重要な質問でないのなら、展示会の場で話題を次に移せばよいだろう。

 

想定問答集を考え始める前に

 

想定問答集づくりをする前段階で、少し遠回りになるが顧客とのコミュニケーションを一度言語化してみるとよい。何が顧客のなかでは本筋であり何が本筋でないのか、余計な質問を考えずに済む。

 

■参考記事(メッセージをコミュニケーションに変換)

www.tenjikaibooth.net

 

顧客側の言葉や思考としては以下の3つになる。

  1. 製品・サービスの特徴を聞いた際に顧客が最初に思い浮かべるであろう疑問
  2. 疑問についての回答を投げかけたときに、導入について感じる不安・障壁
  3. 不安を取り払う言葉を聞いて、薄々良いとは思っているのだがそれでも決断に至らない言い訳

 

このようにコミュニケーションに置いて相手が思い浮かべるだろう疑問や懸念を先回りしてイメージしておくと、そのプロセスのなかでどんな質問が投げかけられるのかは想定しやすい。この資料をもとに、顧客の思考を想像しながら想定問答集を作るとよいだろう。

 

もちろん、このとおりに接客が進むわけではない。しかし、顧客の課題とその導入にまで至る障壁をイメージしておくことは顧客像の仮説設定を補強するうえに、展示会後の検証も容易になるのでプラスに働く。

 

想定問答集づくりと接客のトレーニングを並行して行う方法

 

想定問答集をつくるには、事前に接客ロープレをしておくと抽出しやすい。接客ロープレとは、来場者役と接客役に分かれて、展示会場での実際の接客をトレーニングしてみる方法と考えていただければよいだろう。

 

このとき、来場者役にはペルソナという詳細に設定を組み上げた架空の顧客像を設定し、「顧客になりきる」ことを徹底してロープレすることがポイントだ。顧客役を演じているときに「とっさに」出てくる質問とは、案外的を射た本質的な質問であることも多い。ロープレの方法、顧客役に埋没する方法については以下の記事で触れている。

 

■参考記事:ロープレの方法について

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この記事で紹介しているロープレの目的は顧客課題の抽出だが、本来は接客のトレーニングにこそロープレは効果的だ。記事を見ながら応用して、案内のなかでスタッフの判断が分かれるようなケースが無いかを確認しておいてもらいたい。

 

最終的に想定問答集として取りまとめるのは、多くとも10問程度だろう。あまり多く作成しても運営スタッフへの周知が徹底できないこともある。自分たちで徹底できる範囲はどの程度か、バランスを見ながら調整してもらえればよいだろう。

 

おわりに

 

トークスクリプトと想定問答集は、「事前に想定されたコミュニケーション」の範疇だ。しかし、展示会の接客は当然ながら双方向のコミュニケーションであることが普通だ。展示会を起点として次のマーケティング活動に繋げていくためには、適切なヒアリングが実施されることが望ましく、そのためにヒアリングシートを効果的に活用できるとより意図した結果に近づくことができるだろう。

 

この次の記事では顧客情報を拾い上げるための【アンケート】と【ヒアリングシート】の設計について考えている。BtoBのビジネスプロセスの一般論を展示会のアンケートやヒアリングシートに適用しているケースをよく見かけるが、これには弊害もある。効果的なアンケート・ヒアリングシートの設計を行い、成果に繋げていただきたい。

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