展示会の強化書

展示会ブース出展の成果を劇的に向上させるための方法論をギュっと濃縮した強化書です。あなたのビジネスは展示会で大きく伸ばせる!

関西 総務・人事・経理ワールド2019で見つけたスマートなブース

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11月13日(水)~15日(金)までインテックス大阪で開催されていた関西 総務・人事・経理Week2019を視察してきました。会計・財務EXPO、HR EXPO、法務・知財EXPO、オフィスセキュリティEXPO、福利厚生EXPO、働き方改革EXPOから成る総合展示会です。

 

展示会全体の傾向と今後の出展にあたっての対策については後日また別の記事をUPする予定ですが、前回の「ものづくりワールド」視察時と同様に、会場の中で非常に素晴らしいコミュニケーションを実践されていたブースがあったので、思わずお声がけしてしまったのです。

 

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展示会出展者や関連するプレイヤーにとって、お手本となるでしょう。あなたのブースづくりにも参考にしていただけると、きっと今よりも成果を挙げることができるはずです。

 

 

 

■ご紹介する出展者

freee株式会社

クラウド会計ソフト、クラウド人事労務ソフトなどの市場でトップを走る、言わずと知れた企業ですよね。スモールビジネスを支えるプラットフォームを提供されています。

corp.freee.co.jp

 

知名度も高く非常に有名な企業である。ブースのサイズも会場内で大きい部類でした。まったく聞いたこともない、という方は少ないのではないでしょうか。だからといって、1小間や2小間で出展している皆さんが「ウチには参考にならないかな」と思ってしまうのは早計です。

 

おそらく、このブースで実践されていたコミュニケーションであれば、仮にfreeeの名が無かったとしても一定の集客は確保できていたはずです。そう思えるような理想に近いコミュニケーションを実現させていました。

 

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皆さんには企業としての認知度やブースのサイズ、投入している予算といったものを超えた、展示会に向き合う基本姿勢の部分を参考にしていただきたいところ。

 

それは、一体どういうことだろうか?、何が素晴らしかったのか、ここからfreeeのブースをご紹介していきます。

 

freeeのブースは3つのスマートが素晴らしい

 

freeeのブースを遠くからみた印象、近づいてみた印象、詳細にお話を伺ったときの印象、全体的にとにかくスマートだと感じたのです。そのスマートさが的確な集客とコミュニケーションに繋がっていったはず。では、そのスマートさを生み出す背景は、どんなものだったのか。皆さんが参考にすべきなのはその背景にあります。

 

その1:スマートなキャッチコピーが来場者の「立ち寄る理由」を生む

 

多くの出展者が3.6mの高さ制限ギリギリにメインのキャッチコピーをレイアウトします。freeeも例外ではなく、集客に最も繋がると想定したコピーをここに配したのでしょう。

 

キャッチコピーが展示会の集客に与える影響は甚大です。集客の母数を増やすことは勿論、的確なスクリーニングもキャッチコピーは担ってくれます。逆にキャッチコピーがブースに立ち寄る理由を提示できていない場合、いかに空間が中に入りやすい構造であったとしても、来場者は立ち去ってしまうケースも多いものです。

 

さて、freeeが掲示していたキャッチコピーを見てみましょう。

 

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キャッチコピーは来場者にとってのメリット(より行動に繋げたいならベネフィット)を提示しなければなりません。その製品・サービスがどんな特徴を持っているかという自社基点の発信は来場者にとってどうでもよい」のです。その製品・サービスが来場者に「何をもたらしてくれるか」という点が重要です。

 

さて、freeeの提供する製品・サービスであれば、人事や経理の「人件費削減」「工数削減」ということが大きなメリットと言えるでしょう。通常なら、このワードをそのままキャッチコピーとして採用するブースが多いものです。「人件費削減」「工数削減」はまさに顧客の目的とするところだから・・・

 

しかし、顧客の目的であるはずの「人件費削減」「工数削減」というワードをそのまま打ち出しても響かない。「人件費削減」「工数削減」された結果、顧客に何が起こるのかを即座にイメージできないからだ。即座にイメージのできないキャッチコピーは来場者に刺さらない、響かない、足を止めるに至らない。結果、来場者は一瞬でブースの前を通過してしまう。

 

では、どんなキャッチコピーに仕上げればよいのか。その製品がもたらすメリットによって、来場者には何が起こるのか、具体的なシーンをイメージさせるという手法が最も効果的だ。

 

もう一度freeeのキャッチコピーを見てみよう。

 

300名規模の企業なら‘経理1.5人’で!

300名規模の企業なら‘労務1人’で!

 

伝えていることは「人件費削減に繋がります!」「工数の削減に繋がります!」ということと同じなですが、このまま伝えるよりも圧倒的にスマートであり、シーンを想像しやすいコピーですよね。

 

来場者はこのキャッチコピーを見たときに自分の会社の規模と経理の人数をイメージします。「ウチは社員規模300名だが経理は5名いるぞ、もしかして無駄な工数をかけているのか??」と一瞬でイメージさせることができるのです。

 

freeeを導入すると経理は2名いれば十分になるかもしれない、では残りの3名は別の業務にあたることができるのではないか、と・・・そこまでイメージさせることも可能です。たった20文字にも満たないコピーで多くの「未来」を連想してもらう。連想スイッチの入るスマートなコピーです。

 

基準となる数値を示しているのも良いでしょう。300名規模なら経理1.5人という基準があれば、仮に来場者の所属する企業が1,000名規模であっても100名規模であっても、自分たちの状況に置き換えてイメージをすることも容易です。

 

「数値を使ったキャッチコピーは分かりやすい」と多くの場で語られています。だから、自社の製品・サービスの導入効果を数値で示そうとしている企業も多いものです。しかし、その数値を見たときに「具体的なシーン」をイメージできなければ、実は数値で伝える意味は展示会のキャッチコピーにおいては薄くなってしまいます。(営業資料などの場合は別。)

 

「一瞬で来場者の足を止める」とは、来場者の想像を掻き立てることでもあります。数値とシーンは結びついてこそ、来場者の足を止めるだけの力を持つのです。

 

freeeのブースが見えてくると、まずこのキャッチコピーが目に留まります。これは非常に強力な「ブースに立ち寄る動機」として機能していたことでしょう。そのスマートさにまず驚いたのです。

 

■参考記事:展示会におけるキャッチコピーの重要性

www.tenjikaibooth.net

 

その2:スマートな空間づくりで「来場者の警戒心解除」&「期待感の高揚」

 

来場者は常に「自分にプラスになるサービスが見つかるかな」という欲求(期待)と「強引に売りつけられたらイヤだなぁ」という警戒心の2つを抱えながら会場を歩いています

 

来場者の欲求(期待)をキャッチコピーで高めたのに、逆に警戒心も一緒に高めてしまったがために来場者を逃してしまっているブースもよく見かけます。しかし、freeeのブースデザイン・レイアウトは、来場者に警戒心を抱かせないような空間となっていました。

 

■参考記事:来場者の警戒心について

www.tenjikaibooth.net

 

「開放感のあるブースがよい」という展示会ブースづくりのノウハウを耳にしたことがありませんか?

開放感と来場者の警戒心は関連性が強いです。しかし、開放感のあるブースとは一体どんなブースなのでしょう。実は、開放感の正体とは「逃げ道」とも言い換えることができます。

 

逃げ道に関連するデザイン上のコツから述べるなら「通路幅を広く確保する」ことと「見通しが効いている」という二点が重要になります。来場者にとって「逃げ道」のあるブースは警戒心を感じさせません。

逆に来場者を捕えてしまう罠のようなレイアウトになっているブースは警戒心を感じさせてしまいます。通路が広い方が逃げやすいし、一方通行でない方が逃げやすいですよね。逃げ道があると実感できると、警戒心を感じずに来場者はブースに足を踏み入れてくれるのです。

 

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さらに、ブース内の壁面には複数のサブコピーや製品の詳細メリットがグラフィック化されていました。しかも、これらの情報も分かりやすく「絞って」提示されたいたことが特徴です。

情報が絞られているので、ブース内全体を見渡したときにも、自分に関係する情報や興味を感じるワードを見つけやすいのです。自分の興味の対象が見つかると、そこを掘り下げて質問したくなるのが人間です。

 

「もう月次決算は10日もかかりません!」「給与計算が内製でも半日で!」「会計も人事労務も!バックオフィスでまとめて効率化!」これらはfreeeのブース内に掲示されていたサブコピーです。その見せ方も十分な余白を取り、来場者からブース内をぐるりと視認しやすくしていました。

 

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どのサブコピーに来場者が興味を感じたかどうかは、来場者それぞれに異なるでしょう。しかし、複数のメリットが視認しやすい状態で掲示されていることは、来場者自身が何に興味を感じるのかを明確にしてくれます。これは、課題の顕在化言語化と言ってもよいかもしれません。

 

さて、サブコピーをふまえたうえで接客を受けると何が起こるのでしょう。来場者は自身の興味が向かう先をイメージできているので、運営スタッフに対しても「自分が聞くべきこと」を言語化しやすくなります。結果、接客の満足度は向上し、ビジネスが先に繋がる可能性も高くなるというわけです

 

これは、自社製品・サービスの構成要素を解体したときに、「何を」「いつ」「どのように」伝えるのかという点が整理されているから実現できることでしょう。

展示会場を巡ると、自分たちの製品・サービスの情報を壁面いっぱいに全部表現されていないと気が済まないとでも考えているようなブースも見かます。しかし、これは来場者に対して自社製品・サービスの構成要素のうち「何を」「いつ」「どのように」伝えるのかが時間軸で整理できていない状態です。

 

freeeの製品特徴をグラフィック化しようとすると、おそらくこのブース内いっぱいにデザインしてしまうことだって可能です。しかし、そのようなデザインは採用していません。来場者の体験を時間軸に沿って整理できていれば、サービスの特徴をすべてグラフィック化することに意味などないことに、とっくに気付いているのでしょう、議論の余地すらないかもしれませんね。

 

このように「来場者を起点にした」時間軸での体験が空間に落とし込まれていることも、freeeのブースがスマートであると感じた一つの要因です

 

その3:スマートな接客で「望ましい来場者」とのマッチング率を向上

 

ここまでは空間の作り方、つまり意匠部分のデザインとも言える要素です。しかし、展示会ブースの成果はもちろん意匠部分のデザインだけでは決まりません。その「場」を活用して「どんなコミュニケーションを来場者と実践するか」が、成果に繋げるために重要であることは疑いようもないでしょう。

 

さて、freeeが実践する来場者とのコミュニケーションは、どのような接客であり、どのような運営方法だったのでしょうか。ここにもfreeeのスマートさが現れていました。

 

一見するとfreeeのブースは、接客にあたる社員スタッフの数が、同じような面積の他社ブースと比較しても少ないとも感じられました。

しかし、運営効率はfreeeのブースの方が良いことが一目瞭然でした。私の目には、明らかに社員スタッフが来場者を接客している時間が他のブースと比較しても長いと見て取れたのです。

他のブースであればほんの少しの接客で来場者が「もういいや」と去ってしまう光景も見かけますが、freeeのブースは来場者の接客時間が長い。これは、効率よい接客を実践している証拠です。

 

つまり、一見社員スタッフ数は少ないように感じますが、その運営方法は社員スタッフが本来行うべき「接客」に集中できているという状態であったと言えます。このような状態は「自社の顧客になり得る来場者」を的確に捕まえる「効率のよい運営」でなければ実現できません。接客が長いということは「有望なリード」である可能性が高いということです。会期トータルで獲得したリードは高ランク(今すぐ客など)のものが多かったのではないでしょうか。

 

展示会では「決して自社の顧客になり得ない来場者」も非常に多いものです、これは展示会に出展し慣れている方こそ実感しているでしょう。このような来場者を接客してしまうと、運営スタッフの手が取られてしまうだけでなく、本来接客すべきだった来場者をご案内できず逃してしまうというケースだって発生してしまいます。

 

だから、展示会のコミュニケーションにおいては目の前の来場者が顧客になり得るかどうかを見分けるスクリーニングが非常に重要となるのです。

 

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さて、freeeのブースにおいてスクリーニングは誰が担っていたのでしょう。実は、ブース前で資料を配布しているコンパニオンがスクリーニングを実践していました。この運営方法を採用することで、非常に高効率なブースでのコミュニケーションをもたらしていたのです。

 

イベントコンパニオンを配置して、来場者を引き込もうとするブースを多く見かけます。しかし、その多くが「単純に資料を配布するだけ」、「お声がけ程度」、「ノベルティの配布と引き換えに名刺情報を取得」という役割に留まっていることも多いのです。

 

対してfreeeのブースは、コンパニオンに「一歩進んだ役割」を持たせていました。それが前述の「スクリーニングを行う問いかけ」の実践です。これは「ニーズチェックの質問」とも呼べるものです。

 

来場者に対して「顧客になり得る対象か」を判別する質問を投げかけ、該当する来場者であれば運営スタッフのもとにご案内する。つまり、社員スタッフが接客するのは既にコンパニオンによってスクリーニングをかけられた「自社の顧客になり得る来場者」なのです。これは効率がよいですよね。

 

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ただ、この運営方法はコンパニオンに対する行動の管理・落とし込みが難しいのです。製品・サービスの概要を細かくコンパニオンが把握することは難しいが、来場者が反応する質問を投げかけないと反応なく立ち去ってしまいます。

的確な「ニーズチェックとして機能する質問」を探り当てること、「最低限の情報をコンパニオンに落とし込んでいく」こと、その双方が必要となります。ブース運営を円滑にまわすためのルールづくりは、おそらく複数の展示会を経てノウハウを蓄積するからこそ実践できたことなのでしょう。

 

実は、このようなニーズチェックの質問を運営側から投げかけてくれることは来場者側にとってもメリットが多いのです。多くのブースがひしめき合う展示会では「自分に関係あるブースかな?」と思って接客を受けたものの、結局は「自分には関係ないサービスだった」という体験も多いものです。

 

来場者の滞在時間は「凡そ半日程度」が平均。自分に関係ないブースの接客を受けることは避けたいですよね。そんな来場者に対してニーズチェックの質問を投げかけることは、自分に関係あるブースか・関係ないブースなのかを判別させてくれる有難いコミュニケーションなのです。

 

freeeのブースは・・・

①上部看板に掲示されたキャッチコピーで興味を持つ

②その後にコンパニオンからされた質問で「自分に関係あるサービス」だと確信する、③最後にブース内に案内され詳細な接客を受ける。

と、一連のコミュニケーションに無駄がない、非常にスムーズでありスマートな来場者体験であったと言えるでしょう。

 

運営方法の工夫についてもう一つ。社員スタッフが「独立した一つの接客テーブルに各一名つき、一組の来場者を案内する」というスタイルも非常に好ましく感じました。

来場者から見ると、案内された先に独立したテーブルと担当者が出迎えてくれている状態です。さながら社員スタッフは「あなたの担当者」であり、接客のテーブルは「あなたのための空間」である、というイメージを与えていたのではないでしょうか

 

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展示会の運営における弊害に「スタッフが目の前にいる来場者を自分の顧客と扱わない」という問題があります。仮に営業担当が接客にあたったとしても、目の前にいる来場者がそのまま自分の担当になるかどうかは分かりません。

 

このような場合、接客をしていても「自分の担当顧客」に対する接し方とは同じように振る舞えない人もいます。有り体に言うと応対が雑になってしまいます

 

しかし、freeeのような運営体制であれば、仮に事後で担当者が割り振られるような形式であったとしても、社員スタッフは責任をもって接客を完結しなければいけません。社員スタッフの責任感や立ち居振る舞いを、空間や運営体制が誘導し、後押しもしているのです

 

おそらく、他のブースと比べても来場者が社員スタッフに対して受ける印象は好ましいものになっているでしょう。スタッフの言動や立ち居振る舞いから、来場者は敏感に印象を受け取ります。まったく同じような製品やサービスであったとしても、目の前のスタッフから受ける印象によって製品・サービスの印象も左右されるものです。

 

このように来場者の体験、そこから受ける感情や行動を時間軸で解体して整理する作業を、私は展示会ジャーニーと呼んでいます。(カスタマージャーニーマップを展示会式に置き換えたもの)

 

■参考記事:展示会ジャーニー

www.tenjikaibooth.net

 

freeeのブースは「空間づくり」と「オペレーションの均整」が取れた来場者の体験がブースの接点から接客まで最適化されている計画であると感じました。スマートな展示会ジャーニーが構成されている、来場者・運営側の双方に好ましい場です。

 

来場者にとって余計なストレスがないこと、運営側にとって無駄な接客を発生させないこと、この2点を両立できているブースは強い集客力と浸透力を持ちます。

 

体験の一貫性が担保するものとは

 

このように、空間とコミュニケーションがスマートでありながら一貫性を保っているfreeeのブース。きっと、来場者もブース体験からそのスマートさを感じ取っているはずです。そして、このような「体験の印象」はそのまま「製品・サービスの印象」に繋がっていくものです

 

私は、展示会のブースとは企業のマインドを現実に体現したものであると強く感じています。口先だけいくら「顧客のために」と主張していたとしても、ブースのデザインや構成が一人よがりで「売りつけてやろう」という意識が見え透いているブースは幾らでもあります。

 

そう、あなたが思っている以上に、あなたの企業姿勢・スタンスは、如実に展示会ブースを構成する空間、デザイン、接客コミュニケーションに反映されてしまうのです

 

発信しているメッセージと実態のコミュニケーションにズレがあると、来場者は違和感として敏感に感じ取ります。「言っていることと、やっていることが違う」これは信頼されない人・企業の典型ではないでしょうか。

 

体験の一貫性とは、顧客の信頼性を確保するうえで欠かせない要素です

 

一貫性とは、「展示会ブースを企画・推進する担当者」に対して企業姿勢・スタンスが正しく反映されていることが重要です。外部に対するアウトプットの旗振り役が、企業姿勢・スタンスを正しく理解していなければ、空間に適切に反映されないことも目に見えていますよね。

 

極論、展示会とは経営者の仕事であってもよいと感じています。

 

「企業としてのビジョン」が「正しく社員スタッフに落とし込めていない」と感じる経営者の方に投げかけたい質問になるのですが・・・展示会出展に関連する活動を、「担当者にポンと丸フリ」してよいものなのでしょうか。その担当者が感じている企業姿勢やスタンスが外部に如実に出てしまうというのに・・・

 

だから、推進するのが担当者レベルのスタッフであったとしても、正しく自社のビジョンや行動原理をブースに落とし込めている企業は、個々のスタッフに対して自社のビジョンや行動原理を正しく落とし込めている「良い企業」なのだろうということも、一目瞭然なのです

 

何度も申し上げますが、来場者はそんな要素を敏感に感じ取っています。あなたのブース・製品・サービスが信頼できるものなのかどうかは、その空間を構成しているすべての要素が匂いのようなものとなって、来場者に判断基準を与えているのです。

 

今回の総務・人事・経理Weekのなかではfreeeのブースが行っているコミュニケーションがダントツで精度の高いものであるように感じました。同時に、ブースから見える企業姿勢も大変好ましいものだと感じました。

しかし、おそらくfreeeはそこで満足しないはずです。まだまだ改善点を見出し、次の展示会ではさらに精度の高いコミュニケーションを実践しようとするのでしょう。

 

そんな未来すら見えるような「場づくり」への立ち向かい方。皆さんに参考にしていただきたいのは、このような空間から見て取れる「企業としてのマインド」です。展示会とは単なる販売促進のイチ施策ではありません。展示会ブースを見れば企業の姿勢とその徹底ぶりが如実に分かります

 

だから、展示会への向き合い方を大切にしてほしいのです。そうすれば、あなたの展示会ブースとあなたのビジネスは、今よりもっと前向きなものに繋がるはずだから。

 

■参考記事:成果のあがるブースをつくるための5つの鉄則

www.tenjikaibooth.net

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