展示会の強化書

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共同出展ブースに出展するときの難しさとは【自治体の担当者も必見】

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ここ数年、都道府県や市町村などの自治体、産業クラスター、商工会議所や関連する財団などの名義で展示会に出展するブースが増えている。

 

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こういったブースに【共同出展者】として出展するときにはどんな点に注意すればよいのだろうか。単独で出展するときとの違いはどんなものがあるのだろうか。

 

主に共同出展者として参加する各企業向けの内容と、共同出展者を取りまとめて出展する幹事団体向けの内容の2軸で注意点について解説する。

 

共同出展ブースは単独出展ブースよりも成果を上げることが難しくなる。しかし、なぜ成果を上げることが難しいのか、その理由を正しく把握しておけば対策は打てるものだ。適切に成果を上げるために共同出展ブースの特徴を理解しておくことが鍵となる。

 

 

 

共同出展者向け:共同出展ブースは自社の差別化が難しい

筆者は、①自治体名義の出展ブース、②産業クラスター名義での出展ブース、③中小企業の経営支援プログラム参加者名義での出展ブース制作をサポートしてきた。

 

しかし、その推進はなかなか難しいと感じている。なぜなら、相反する2つのテーマがあり両立が難しいこと、そして両立していないことに気付いていない人が多いということが課題と感じている。成果を上げるために打つべき手の逆方向に進んでしまうことがあり、成果のあがらない方向性のブースが良いデザインであると評価されてしまいやすい。これは本当に難しい。

 

共同出展ブースとは

  • 代表出展者の傘のもと複数の出展者で1つのブースに出展すること。
  • 自治体・産業クラスター・商工会などの共同出展ブースが近年増加している。
  • 共同出展者は、そのエリアや枠組みに所属している中小企業であるケースが多い。
  • 目的①:エリア・枠組みに参加する企業・団体の誘致
  • 目的②:エリア・枠組みに属している企業・団体の販路拡大
  • 出展費用が単独で出展する場合に比べて安価なケースが多い(無料の場合もある)

 

共同出展ブースの一般的なデザイン傾向

デザインの構成要素も出展の目的に沿ったもので、①自治体そのもののPR、誘致の要素と②共同出展者の展示スペースという要素がミックスされている場合が多い。この記事では便宜上共同出展者の展示スペースをミニブースと表現する。

 

【デザインの傾向】

  • 全体イメージの統一感を重視する傾向が強い、その自治体や枠組みをイメージしたデザインになる。
  • 共同出展者に割り当てられるミニブースは横幅1m~2m程度の展示台・壁面・社名板・キャッチコピー程度
  • ブース全体の統一感を持たせるために、ミニブースは同じようなデザインになる。

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デザインが単調になる問題

ブース全体での一体感や統一感を演出するために各ミニブースは統一されたデザインになることが多い。しかし、この状態では各ミニブースでの差別化は難しくなるということが一番の問題だ。

 

同じようなデザインのミニブースが並ぶと、ぱっと見の印象はどうしても単調になる。また、ミニブースのデザインを派手にしたり、面白いデザイン要素を取り入れたとしても、結局はそのデザインが各ミニブースで繰り返されているので、ブース全体を見たときの印象は単調なものと受け取られてしまう。

 

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つまり、ブース全体に統一感を持たせれば持たせるほど、共同出展者は差別化が難しくなるのだ。幹事団体である自治体は「自分たちの自治体イメージ」を打ち出そうとブース全体に統一感を持たせようとする。しかし、その行為自体が各共同出展者の展示するミニブースの差別化を阻害してしまい、成果に繋げにくくしてしまっているのだ。まず、この事実を認識した方がよい。

 

キャッチコピーが目立たない問題

仮に各ミニブースのデザインにキャッチコピーの要素があり、共同出展者が自社の訴求点を掲出していたとしても、統一されたデザインの共同出展ブースでは効果的に機能しない。なぜなら、ミニブースのデザインが単調になるということはキャッチコピーのデザイン・見せ方も単調になってしまうから

 

来場者はまず第一印象としてブースの全体像をふわっと捉える。その次に自分の気になる要素があるかどうかを探すのだが、共同出展各社のキャッチコピーが同じような見せ方で並んでいると、ダラダラと単語が並んでいるような第一印象になってしまう

 

一つ一つのキャッチコピーは来場者を捕まえるような魅力あるキャッチコピーだったとしても、ミニブースとして空間に並べてしまったときに、そのキャッチコピーは文章の羅列に見えてしまう。

 

各社20文字程度のキャッチコピーにせっかくまとめたのに、ミニブースが5台並んだせいで、パっと見は20文字×5社分の100文字のカタマリに見えてしまうのだ。これでは来場者をキャッチできない。キャッチが出来ないキャッチコピーなど、もはやただのだ。

  

共同出展ブースでのパネルデザイン

キャッチコピーが役に立たないのであれば、来場者をどう捕まえればよいのだろうか。展示物そのものがよっぽど目を引くものでなければ、パネルのデザインがキモになるケースが多い。そのため、共同出展ブースで出展するときは、自社ブースで出展するときよりも、コミュニケーションの全体像を考えてパネルデザインする必要がある。

 

展示会における来場者とのコミュニケーションの段階を整理すると、基本的に①キャッチ→②接客→③クローズの順番になります。通常①キャッチはブースの上部看板などで行うケースが多いが、共同出展ブースでは①のキャッチも各ミニブースで行う必要が出てくる。つまり、パネルをデザインしたときに来場者が足を止めたくなるようなキャッチコピーが強く打ち出せているかどうかという点が重要になる。

 

いっそ、大胆にパネルの面積の半分ぐらいを使ってキャッチコピーを掲示した方がよいこともある。詳細なコミュニケーションは手元資料でする、パネルは来場者を捕まえるためのモノと割り切るぐらいで問題ない。なんせ、来場者を「キャッチ」しないと何も始まらないのだから。

 

キャッチコピーの重要性、そしてパネルデザインの方法論については別の記事でも触れている。しかしコレは通常のブースを想定した記事なので、共同出展ブースの場合は5割増しぐらいの重要度で考えていただきたい。

 

www.tenjikaibooth.net

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展示会に出展し慣れていない共同出展者問題

共同出展者として展示会に出展する企業は、あまり展示会に出展し慣れていなかったり、ともすると初出展だったりするケースも多い。そして、普段から展示会に出展し慣れていないと、展示会で挙がった成果を過大評価してしまうことがある。

 

特に普段の営業活動では新規の見込客と関係を持つ機会が少ないという場合、展示会という場に来ると、多かれ少なかれ来場者を接客すれば、一定数の名刺は集まり関係性が構築できてしまう

 

その数は一見、普段の営業活動と比較すると非常に効率よく新規の見込客と関係性を構築できたように感じるが、すべてが取引に繋がるわけではなく、一定の歩留まり率も存在する。

 

共同出展ブースは差別化が難しいため、必ずしも顧客の獲得という意味で満足のいく効果が出ているとは言い難いが、単独での出展経験がないと、そもそも成果を比較できないので正しい評価ができない。

 

会期3日間+設営日という期間をがっちり拘束されたうえでの成果として本当に適切なのか判断がつかず、しかし会場の雰囲気や高揚感からパネルのデザインなどがイマイチな状態で挙がった成果であっても、「成果があがった」「参加してよかった」という評価に繋がってしまう・・・これは大きな損失に繋がっている。

 

共同出展ブースに出展するときのポイント

  • ブース側が用意するキャッチコピーはほぼ役に立たないと思うこと。
  • 自社で用意するパネルでしか、来場者をキャッチできないと思うこと。
  • パネルのキャッチコピーをいかに来場者の目に留まりやすくするかがキモ。
  • 詳細な説明は手元資料でできるように(PC、タブレット端末、カタログ、チラシなど)
  • 決して「パネルですべてを説明しよう」とは思わないこと。

 

共同出展の場合はパネルのデザインが特に重要になる。展示会の強化書では独自のメソッドに基づいた効果を出すためのパネルデザインを承っている。はじめて共同出展ブースに出展するが、どのようにパネルをデザインしてよいのか分からない、共同出展ブースに出展したものの成果が上がらない、という出展者の方は以下の記事をご一読いただきパネルのデザインをご依頼いただくとよいだろう。

 

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幹事団体向け:共同出展ブースをデザインする難しさ

ここからはブース全体を統括している自治体や産業クラスター、商工会や財団法人などの担当者に向けた内容となる。

 

共同出展ブースをデザインするときに難しいのは、先ほど挙げたように共同出展者の差別化が難しいという点だけでなく、差別化を図ろうとするとブース全体の統一感を損なう、統一感を演出しようとすると差別化が難しくなるという、2つのシーソーのような関係性にある命題が存在することだ。

 

各共同出展者の差別化を図るということは、共同出展者のブースでの成果を増大させることに役立つ、即ち産業振興に繋がるだろう。一方、ブースの統一感とは一般的に企業誘致のうえで、あるいは自治体をPRするうえでは重要なことだと思われがちである。

 

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矛盾する命題に立ち向かう難しさ

共同出展ブースの目的として一般的に挙げられる「誘致」と「産業振興」は、見せ方のうえで背反してしまいがちだ。だが、この「難しさ」を幹事団体側・デザイン側が認識できているケースが少ないと感じる。

 

地域性のイメージを打ち出せば打ち出すほど、各共同出展者のミニブースは差別化が難しくなる。しかし共同出展者をそれぞれしっかり差別化しようとすると、今度は全体の統一感を損ない「誘致」へのアプローチが難しくなる。稀にうまくデザインしているケースもあるが、大抵の場合は、どっちも追いかけようとして中途半端という状態となる。

 

ステレオタイプなイメージ訴求をしてしまう

特に都道府県のイメージを来場者に感じてもらいたいと考えたときに、ステレオタイプな各地域のイメージ訴求に走るケースを見かけるが、そのアプローチはプラス方向に作用していないと考えよう。

 

例えば、食品を扱うような展示会で、都道府県の特産品などステレオタイプなイメージをブースのコンセプトにも取り入れてしまうという状況。(「みかん」や「りんご」など特定の都道府県が連想できるようなアイテムをベースにブースイメージを作るような状況のことです。)

 

このイメージ訴求は、地域やエリアそのものをイメージさせることには役立つが、ブース全体がそのイメージに引っ張られるというマイナス要素もある。当然、先ほどの例から挙げれば「みかん」や「りんご」以外の製品も出展しているのに、「みかん」や「りんご」のイメージが強くなってしまう。

 

もっと掘り下げると、そもそも「みかん」や「りんご」が当該都道府県のイメージをアップさせるのに役に立っていない。「みかん」は「みかん」でしかない、「りんご」は「りんご」でしかない。特産品=魅力ではない、特産品を生み出す背景=魅力だ。そこを勘違いしてしまうケースが多い。

 

本来、その土地・風土に裏打ちされたものづくりのスタンス・仕組みなどを可視化するべきなのに、「みかん」や「りんご」のイメージに引っ張られるような見せ方になってしまう。しっかりと土地の魅力・エリアの魅力を掘り下げていったときに「みかん」や「りんご」という打ち出し方にはならないはずなのに、安直なイメージしやすさに走ってしまう。これは、その土地で真摯にものづくりに励む生産者、ここでは共同出展者に対しても失礼な行為とも言える。

 

出展するエリアを来場者に正しく印象付けたいのであれば、地域の価値・魅力を丁寧に因数分解したうえで、どんなメッセージに組み立てるかを吟味するプロセスは必須だ。安易なステレオタイプ表現に走っても、出展する地域や共同出展者にとってのプラスにはならない。

 

来場者側から見た自治体共同出展ブースとは

来場者側からすると、特定の都道府県であることがそのブースに立ち寄る理由にはなりにくい。会場をまわっていて「あ!、〇〇県のブースだ!、ちょっと寄ってこう!」となるケースはあまり考えられない。(自社の流通との関係性において立地条件が重要となる場合や、特定の産業クラスターなどコミュニティに所属することが大きな利益になる場合を除く)

 

特に生産財の場合、打ち出した地域性が来場者に向けたイメージづくりにマイナスに作用してしまうことさえある。例えば九州や北海道の自治体が関東の展示会に出展したときに、関東に拠点を置く企業の来場者にとっては物流の観点から取引上のマイナスイメージを連想し、そもそもブースに立ち寄ることを避けてしまう場合もある。(実際には距離の影響が大した制約でなかったとしても・・・)

 

例えば、ものづくりのまちと言えば東京都大田区や燕三条や東大阪といったエリアが思い浮かぶ。このように一定のプラス方向イメージがすでに広く認知されている自治体や産業クラスターなら問題ないだろうが、認知度が低い場合に来場者起点で考えると必ずしも地域性を打ち出すことが好意的に捉えられるわけではない

 

地域やエリアの価値を高めたくて自治体として展示会に出展するのに、逆にマイナス方面の印象を与えてしまうとは皮肉な結果だ。

  

それでも産業振興・企業誘致の2命題両立を目指したい

産業振興と誘致という2つの命題は矛盾しやすいと理解いただけただろうか。どちらかに注力する方が容易にコミュニケーションを成立させることができるのだが、しかし自治体のミッションとして、どちらかを選ぶということは難しく両取りを目指すことが使命であるというケースの方が多いだろう

 

この2軸を両立させるためには、デザインへの落とし込みを慎重に実践する必要がある。単純に域内企業を集めて展示会に出展しても多少の成果はあるだろうが、投入する労力に対する成果は単独出展のときよりも低くなる。そのため、成果を両立させたうえで最大化させたいなら意識すべきポイントが幾つかある。

 

産業振興面(共同出展者の支援)を最大化するには

ブースデザインを作るうえで共同出展者のミニブースを各々差別化するのは現実的に難しいケースが多いだろう。これは共同出展ブースの性質から致し方ない要素もある。そのため、差別化については各共同出展者の仕事と割り切って、共同出展者が「差別化しやすい」あるいは「差別化の必要性に気付く」誘導を行うとよい。

 

例えば、展示会出展のノウハウ集を提供する、共同出展者向けの事前ミニセミナーを実施するなどといった方法が考えられるだろう。一度そのノウハウを取りまとめてしまえば、継続的に域内企業に対して活用ができる点も大きい。

 

ブースデザインの領域で差別化まで誘導しきれないということは、個々の手配するコンテンツによる比重が通常のブースより重くなるということだ。その事実に気付いてもらうこと、気付いたうえでどう行動すればよいのかをお膳立てしてあげることが効果的な方法だろう。

 

特に共同出展者として展示会に臨む企業はそもそも展示会への参加経験が浅いことも多い。そのような展示会ビギナーに対して展示会のイロハから知識を伝達することは、域内企業振興を目指す行政のミッションとしても適当なことだ。 

 

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企業誘致面(自治体への移転など)を最大化するには

 

■言いたいことベースのコミュニケーションから脱却する

基本的に自治体・行政のつくるプロモーション関連の資料は「言いたいこと」「伝えたいこと」ベースのコミュニケーションになっているケースが多い。しかし、展示会への来場者、つまり本社・事業所・工場などの移転・開設を思い描いている人は何が聞きたいのだろうか。来場者が聞きたいことと、あなたが言いたいことの間にズレはないだろうか。このズレを意識して、来場者視点で考えることが第一歩だ。

 

来場者の視点を考えるためには「ペルソナ」を活用すると進めやすい。以下の記事をご一読いただきペルソナの設定にトライしていただきたい。

 

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■競合の存在を認識する

自治体同士の関係性・・・という点から見ると、関係者は相互に視察をしたり、ノウハウや知見を共有することなども多く、表向き「明確なライバル関係」という意識が垣間見えるケースは少ないと感じる。ここが他の民間企業の出展者とは大きく意識が異なる点だ。民間企業の場合は「絶対あの会社のブースに負けるな!」とギラついている出展者も多い。

 

来場者の視点に立つと、本当に企業の移転・事務所や工場の開設を考えるのであれば、当然のように複数の選択肢から検討することになる。そう、本気で「誘致」を目指すのであれば他の自治体は競合になる。他都市との比較をしたうえで、あなたの自治体を選ぶのかどうかが決まるのだから。

 

しかし、実態はどの自治体を見ても似たような政策を似たような伝え方をしている。政策が似通るのはどうしようもないが、切り取り方・伝え方でまったく変わってくる。自分たちの競合がどんな自治体でどんな戦略を採っているのかは最低限知識として必要でだろう。

 

■危機感をもって展示会に臨む

ここはもう精神論のようなモノになってくるが、必ず「誘致を成功させなければならない」といった類の危機感は民間企業のブース出展者に比べると自治体ブースは薄いと感じる。民間企業のなかには、出展した展示会で引き合いが獲得できなければ企業として存続ができないぐらいの危機感で展示会に臨んでいる出展者もゴロゴロいる。

 

自治体の共同出展ブースから、そんな危機感が伝わってくるような、必死さが伝わってくるようなブースは本当に少ない。誘致が成功しなければ自治体が存続できない、ぐらいの心持で臨んでみてはいかがだろう。(もちろん、実際にそうだということではなく精神論)

 

しかし、このようなマインドにシフトすれば、ブースのコミュニケーションをどう成立させるのか、という点に大きな変化が生まれるはずだ。この変化はブースの装飾プロポーザルを実施する際の「仕様書」に変化として現れてくる。

  

自治体ブースは仕様書の出来栄えがクオリティの半分を決める

 

多くの場合、公募型プロポーザル形式で装飾会社からの提案を募るケースが多いようだ。ネット上で検索すると様々な自治体のプロポーザルに関連した募集要項・仕様書が転がっているが、仕様書の作り込みが甘いと感じることが非常に多い。

 

課題設定・成果目標設定が薄い

多くの仕様書は課題設定、成果目標設定が甘く、「この仕様書で何を競わせているのだろう?」と感じる。そのような仕様書の元に集まる提案は、何を目指すのか散漫になってしまうのは明らかだ。これは装飾会社側の提案に問題があるのではなく、仕様書の作り込みが甘いから起こる。

 

例えば前年度のブース写真や図面が掲載されていても、そこで得た実績がどうだったのか、どのような反省を感じていて、今年はどんな方向性にもっていきたいのかが分からないと、デザインを競わせる意味はない。

 

よい仕様書にするためのポイント×2点

とは言え、仕様書の中身を「これまでと変える」ことに労力を感じることも多いだろう。比較的簡単にできそうな点は以下の2つだ。

 

  • 仕様書を作るまえに、課題設定・仮説設定・成果目標設定を部内で練り込む
  • 仕様書の中身を、クリエイティブディレクションを理解した人に監修してもらう

 

まずは仮説を立てることが第一のステップだ。それも数値化できるもの(定量)とできないもの(定性)の双方からアプローチしてみるとよい。仮説を立てるから実行後に検証できるものになるの。そのサイクルをまわさない限り展示会のクオリティはいつまでも上がらない。

 

また、その仕様書がどんなデザインの方向性を誘導できるのか・デザイン側に適切に伝わるかどうかは重要なポイントである。クリエイティブディレクションを理解した人の視点から、仕様書の過不足を検証してもらうことは集まる提案書のクオリティに大きく影響するだろう。

 

まとめ

 

共同出展者としてブース出展する場合にも、共同出展者を集めてブース出展する場合にも、意識するポイントがあることを掘り下げて考えてみた。展示会を効果的に活用するために、ぜひ意識を向けていただきたい。

 

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